まるで雑誌の撮影風景のようだった。＊ソウル徳寿宮（トクスグン）にて

週末や日曜日、韓国の街を歩いているといろんな所に 純白のウエディングドレスとモーニング姿の新婚カップルが目につく。 由緒ある建物や公園では、まるで映画のロケーションのように 新婚カップルを取り囲み写真やビデオの撮影がおこなわれている。 １組のカップルに専属のカメラマンやスタッフが雑誌の写真撮影のように ポーズに注文を付けている。 美しいウエディングドレスの花嫁さんと派手なパフォーマンスに なんだろうと思っていたら、韓国では、普通の新婚カップルの姿だそうだ。 結婚式を終えると友人やプロカメラマンをひき連れ、 美しい景色の前で婚礼写真を撮るそうで、結婚式費用の１／３以上が この撮影にかけ、結婚式を撮影するカメラマンは非常にリッチらしく、 あこがれの職業だそうだ。 在日韓国人の友人の結婚式によく出席していたので、 本場では、チョゴリの花嫁姿を見られるものと思っていたのが 見事に裏切られてしまった。 ２週間の韓国滞在中に水原の民族村で見たチョゴリ姿以外、 街でチョゴリを見かけたのは３人ほどしか無かった。 ソウルの人よりも大阪に住んでいる僕の方が 女学生の民族服の制服や色彩豊かなチョゴリを見ているような気がする。 祖国を離れる方が、より自国の伝統を守り伝えているようで、 在日韓国の人も、ブラジルやハワイに住む日系のお年寄りが 現在の日本人より日本的なものを大切にするのと同じようなものだろう。

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