6.日本の常識とカナダの常識は違った。
エドモントンで見た車には、
前部にナンバープレートはなかった。
エドモントンで僕を遊んでくれた美女と賢い犬。
「いつになったら乗れるんだい?」
いつまでもこの状態で時間が過ぎていた。
 エドモントンに着き、次のイエローナイフ行きの便を見ると21:00発となっている。腕時計を見ると出発までに約3時間30分ほどある。この空港の周りも何もないのでウロウロしたり、芝生の上で昼寝したり美しい女性に連れられた犬と遊んだりして時間を過ごした。
 カナダ・エドモントンの車には後ろ側にしかナンバープレートが着いていないのだ。はじめ、オンボロ車が多いのでナンバープレートが落ちて無くなっているのかと思っていたが新しい車にも、前部ナンバープレートが着いていなかった。自動車のナンバープレートは前と後ろに・・・。という常識が、地域が変われば通用しないことをエドモントンの空港で知った。これから先の常識ってどんなん何だろう。

 腕時計を見ると8時を指しているにもかかわらず、太陽がジリジリと照りつけ、いつまでも明るい。一時間も前だが慣れない国のため、搭乗手続きをしようと空港建物に入り、何気なく空港の時計を見るとなんと午後の9時を指しているではないか?腕時計は8時を指しているのに。
 一瞬頭の中が真っ白になってしまった。搭乗手続きに走った。運のいいことに搭乗手続きが15分遅れ間一髪のところで間に合った。バンクーバー〜エドモントンの間で一時間の時差があったのだ。バンクーバーで時計を合わしたところだったので時差のことなんか、すっかり忘れていた。
機内アナウンサーが、時差のことを言っていたのかも知れないけれど、流ちょうな英語を理解できない僕にとっては、そんなアナウンサーは何の意味もない、ただのBGMでしかないのだから。

 飛行機が15分遅れたおかげで乗り遅れることはなかったけれど、タラップを登ると、みんな座るところが無く立っている。まるでバスの中のようだ。チケット番号の席がない。飛行機の前半分を荷物用に仕切ってあって、後ろ半分だけ人が乗るようになっているのでチケット番号と座席番号が一致しないのだ。

 スチワーデスが、「立ち席のお客さんはこちらにお越しください。」とジョークを交えて時間稼ぎをしているし、お客も、笑顔で答えている。日本でこんな状況が起これば、ギスギスした雰囲気になっていたかも知れないな。と思った。スチワーデスの席も開放し何とか全員座ることができ、いよいよNorth(北極圏)に向かっての出発だ。それにしても、カナダ国内線のサービスがすごくフランクなのに、仰々しいサービスになれている日本人としては、バスに乗っているような雰囲気がして楽しい旅になりそうだ。。
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