.村で一番大きな建物は小学校だった。
現在のインディアンのお家。
村で一番大きく立派なのが小学校の建物。
教室の内部。西洋スタイルのゆったりした教室だった。
 先ほどノーザンで買った食料をホテルの部屋で食べ、午後からの行動計画を練る。こう書いてみると、いかにも計画的な旅をしてきたように見えるのだが、食後、どこへ行こうか?どうしようか?と迷っているだけだ。

 気を取り直して昼からの行動に出ることにする。ホテルの前は、村のコミュニティーセンターというか大きなグランドがあり、そのグランドの周りに彼らインディアンの家が建っている。区画整理など無く、それぞれが好きなように家を建てている感じだ。この集落を見ていて、この広大な北極圏の中の陸の孤島“フォートグッドホープ”に家を建てるのに土地の購入というのが必要なんだろうか?
と思った。これって、あまりにも日本的かな?

 グランドの向こう側の丘の上に、この村には似つかわしくない大きな建物が建っている。ノーマンウエールズでも、そうであったように学校の建物がとても立派だったので、あの立派な建物も学校かも知れない。

 ぬかるんだ道を歩いていると粘土質の土が靴の底につき、靴がずいぶんと重くなってきた。足を滑らせ坂道を上っていくと「CHEF TSELEHYE SCHOOL」と書かれた標識が入り口横に書かれている。塀も柵も無いのだが、窓も小さく日本の学校のスタイルとは全然違う。酷寒の地である為なのか、学校という物の考え方が違うからなのかは分からない。

 建物の裏に回るとブランコや鉄棒、ジャングルジムがあり、子供のための学校だというのが分かる。それにしても、学校の中にも、どこにも子供の姿が見えない。僕の滞在していた6月末は夏休みだった。
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