6. 竹林の多くは個人所有である。

 個人の所有物のために行政が手を出せない、金を出せない。というのは当たり前なことです。しかし、これは考え方の転換で問題解決できると思います。
今、わたしが問題にしている竹の問題は、農業、林業という観点で見ると、高齢化や安価な外国製品の輸入など、出口の見えないトンネルに入り込んだというのが現状です。いくら自分の山が荒れてきても、その山から収入が得られないのなら手を着けられないし、高齢化した山林従事者、農業従事者では手が着けられない。

 切り出した竹から一銭も収入が得られない。ならば、違う観点で見てみましょう。
個人の山林を何とかしよう、助けようというのではなく、先ほどの海外援助のための物資(竹炭)を作るために、教材として使うために竹を持ち主から頂く、竹を切ることに楽しみを感じられる人に切ってもらう。という考え方です。

7. 山仕事は面白い。
 山に入って木を切る。木こり体験をする。これが今、都会の人たちの新しいレジャーとなりつつあります。森林ボランティアという形で杉や檜の間伐に行くのです。都会の人たちにとって、
木を切る時の爽快感はたまらなく楽しいのです。みんな手弁当で、いろんな山へ木を切りに行っています。

 この弓削島の竹林も、弓削の人たちも含め一般の人たちの体験的レジャーとして切り出すシステムを創り出せばいいのです。たくさんの人が島外から来ていただければ、フェリー、食べ物屋さん、宿泊施設、お土産等々、経済的波及効果も見込まれます。
また、自分たちの手で、放置された竹林を美しい光の入る森に変えることが出来た人たちは、そこが第二の故郷と思うのです。日本中に弓削島ファンが増えるのです。
大阪・千里丘陵の住宅地に面した雑木林、気が付けば、いつの間にか竹林に!。
地元の人達が野草観察のフィールドとしていた所が、竹の進出に遭い、
現在は、竹の増殖を押さえることが主なる活動となっている。しかし、
自分たちが、美しい里山を守っているのだ!という実感に、みなさんは、とても楽しそうだ。
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